(撮影:風間仁一郎)

「豊田章男と、身命を呈してあらゆる努力を尽くすことを誓う」

トヨタ自動車創業者・豊田喜一郎の生家は、静岡県湖西市に復元されている。そこには、仏間が設けられている。

2018年2月某日、その仏間に、豊田章男のほか、6人のトヨタ副社長の面々が集結した。章男は、このメンバーを「七人の侍」と呼ぶ。

【豊田喜一郎の生家】静岡県湖西市・豊田佐吉記念館の敷地内に復元され、一般に公開されている。わらぶき屋根で土間付き4間ほどの、当時の農家には一般的な、質素な住居。

「七人の侍」は、仏壇を前に神妙な面持ちで正座していた。そこには、1枚の書面が広げられていた。冒頭に「誓詞(せいし)」とある。トヨタのオウンドメディアであるトヨタイムズにその内容が紹介されている。

「我々は、日本、延いては世界経済・社会の発展のためトヨタグループを新たに創造すべく、豊田章男とともに、身命を呈してあらゆる努力を尽くすことを誓う」

さらに、こうあった──。

「豊田章男は、それに応えるべく、徹頭徹尾、本分を尽くし精進することを誓う」

章男に続いて6人は、1人ずつ書面にサインをし、「血判」を押していった。白い紙の上に、赤い7つの拇印(ぼいん)が並んだ。まさしく「血判状」である。