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中学受験が様変わりしている。従来の2科、4科入試に加えて、適性検査型などの新タイプ、英語入試など多様化が進んでいる。中でもここ数年急増しているのが「算数1科入試」だ。2019年は世田谷学園、巣鴨、普連土学園、栄東など中堅上位の人気校が実施した。

算数1科入試は1994年に攻玉社が初めて実施した。その後は高輪、鎌倉学園と男子校が続き、最近増えている「得意科目選択入試」の典型として、共学校や女子校にも広がった。首都圏模試センター・教育研究所の北一成所長は「難関校を目指す受験生は算数に強い生徒が多く、その併願を狙っている。受験生にとっても、午後の1教科だけなら負担も少なく併願しやすい」と分析する。

社会の変化もある。急激にIT化する社会の要請を受けて、情報やデータサイエンスに通じた理系人材の需要が高まっている。北所長は「文部科学省も理系人材の育成を進めており、中学入試もその流れをくんでいる」と話す。

18年には女子校で初めて、大妻中野と品川女子学院が実施した。その狙いを、大妻中野の諸橋隆男教頭は次のように話す。「日本では本校も含めて高2から文理にクラス分けしている。文系に進む多くの生徒が数学に苦手意識を持っている。しかし世界ではリベラルアーツとして文理満遍なく学んでいる。数学が得意な生徒を核として、苦手意識を払拭し、文理融合につなげたい」。