マレーシアに住む華人の友人が祖父の出生地である福建省に行くというので、興味本位でついていった。彼の一族は100年ほど前、山奥の地から1週間歩いて厦門にたどり着き、そこから船でマレーシアに渡ったという。現在は高速道路も通り、山道も整備されているが、実際に訪ねてみると、当時の苦労が実感できる。

文化大革命後の1980年代、中国の改革開放政策に伴い、それまで交流が途絶えていた祖先の故郷を大勢の華人が訪ねた。当時、中国の農村はかなり貧しく、東南アジアで財を成した華人は故郷に錦を飾るという名目で、多くの支援を行った。ある台湾人は「中国に行ったら、親戚がたくさん現れ、身ぐるみ剥がれるから怖くて行けない」とも語っていた。