熊本県阿蘇市は県北東部にある面積376平方キロメートル、人口約2万6000人の街である。街の大半が位置する阿蘇山のカルデラ盆地は、北海道の屈斜路カルデラに次ぐ日本有数のカルデラだ。周囲の距離は屋久島の島周とほぼ同じで128キロメートルに及ぶ。

阿蘇カルデラは約9万年前、阿蘇火山の4度にわたる大爆発によって土地が陥没し、形成された。年間2800ミリメートルを超す豊富な降水量の恩恵を受け、約1万5300ヘクタールの大草原が広がる。

観光の目玉である阿蘇山。火口周辺の立ち入りは制限されている(photolibrary)

阿蘇市の中央部にはJR豊肥本線と国道57号線が走っており、東の大分県竹田市、西の熊本市とつながっている。市の代表的な産業はコメ、トマト、ホウレンソウ、アスパラガスなどの農業、「あか牛」ブランドで知られる肉牛や牛乳、豚、ブロイラーなどの畜産だ。観光業などの第3次産業も街の経済を牽引している。