たかい・ひろゆき●神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。非鉄金属本部で17年間、うち7年間は英国ロンドンで貴金属や、銅・アルミなどベースメタルの取引を担当。その後、金融事業本部長やエネルギー本部長を経て、住友商事グローバルリサーチ社長。2018年4月から現職。(撮影:梅谷秀司)

「It's the economy, stupid!」(バカ野郎、とにかく経済なんだよ!)

これは1992年の米大統領選挙で現職の父ブッシュ大統領を破ったクリントン陣営の選挙参謀であったジェームズ・カービル氏が掲げた選挙スローガンだ。

米大統領選で勝敗を決する最大の要因とされるのが経済である。戦後の歴史を振り返るとトルーマン(第33代)以降で再選を逃した大統領は、暗殺されたケネディ(第35代)を除けば、カーター(第39代)と父ブッシュ(第41代)の2人しかいない。いずれも景気後退期に再選を迎えている。

足元の米国経済を見ると景気拡大は今月で10年となり史上最長記録を更新中。雇用拡大も前政権時代から104カ月(史上最長)を超える。トランプ大統領の不支持率は5割を超えて相変わらず高いが、こと経済政策・運営については5割超の国民が彼の手腕を評価している。