イラスト:髙栁浩太郎

では、老後にかかる費用を具体的に見ていこう。老後の支出は主に「(希望)生活費」「特別なイベントに使う費用」「医療・介護の費用」の3つに分類できる。

「希望生活費」は、現状の生活費から考えよう。退職後、新たに必要となる支出、反対に不必要になる支出があるが、下図を参考に考えてほしい。

例えば、交際費、外食費、スーツ代などは、退職すると不要になる人も多いだろう。生命保険は、本当に必要かどうか見直そう(相続税対策などは除く)。また、60歳以降は年金保険料を支払う必要がなくなる(後納などは除く)。

ちなみに、総務省の家計調査によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の平均消費支出は月23万5615円。その内訳は、食料6万5319円、住居 1万3625円、光熱・水道1万9905円、家具・家事用品9385円、被服および履物6171円、保険医療1万5181円、交通・通信2万8071円、教育2円、教養娯楽2万4239円、諸雑費2万0539円、交際費2万5596円、仕送り金1050円 などとなっている。

「特別なイベントに使う費用」は、住宅のリフォーム、車や家電の買い替え、旅行の費用、冠婚葬祭の費用、子どもの結婚・出産・子育て援助などが挙げられる。人によって項目も費用も異なるため一概にはいえないが、優先順位と予算をあらかじめ決めておくとよいだろう。予算は、余裕資金の中から、後述する医療費・介護費の平均費用を差し引いて決めるのも1つの考え方だ。