GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムの4社)のビジネスモデルは短期間のうちに世界で利用者を囲い込み、あらゆる産業に影響力を持つようになっている。最近ではマクロ経済への効果も指摘されている。無料のインターネットサービスが拡大していることで、GDP(国内総生産)が過小評価され、物価が上がらない原因になっている、という議論だ。

無料ネットサービスで「消費者余剰」が拡大

これはIT化による合理化でコストが下がることや、eコマースの普及によって小売価格が全般的に低価格化するといった「アマゾン効果」とは別の話だ。

例えば、かつては各家庭に百科事典や辞書があった。しかし今日ではウィキペディアのようなネット上で提供される無料の事典・辞書に置き換わっている。フィルム写真の市場は衰退したが、スマートフォンとフェイスブックやインスタグラムのようなSNS(交流サイト)の普及によって、写真の撮影枚数は爆発的に伸び2017年には1.2兆枚を記録している。

富士通総研の早川英男エグゼクティブ・フェローは、「コストゼロでコピーできる情報でお金を取れないのは経済学の大前提。だから、特許という形で一時的に独占を認める制度をつくっている。しかも、GAFAのようなプラットフォーマーの場合、ネットワーク外部性(利用者が増えることによりサービスの価値が高まる)があるため、無料でサービスを提供するインセンティブが高くなる」と指摘する。