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横河ブリッジ瀬戸大橋工事、路面を支える耐震補強技術 最大規模の地震でも通行確保

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瀬戸大橋を構成する6本の橋のうち香川県に近い南備讃瀬戸大橋。全長が1723mあるため、日々の徒歩移動量が大きく、久米さんのスマホには連日2万歩以上の記録が残るという(撮影:山根一眞)

最大震度6弱の大阪府北部地震からちょうど1年の2019年6月18日深夜、震度6強の新潟・山形地震が発生した。東北地方太平洋沖地震(最大震度7)、熊本地震(最大震度7)に続き頻発する大地震は、今後30年以内の発生確率が70〜80%という南海トラフ地震への危機感を大きくしたのではないだろうか。

最大死者32万人、被害総額220兆円という試算がある一方、対策も進んでいる。死者約4万2000人(13年5月の想定)とされた高知県では数多くの対策プログラムが行われ、19〜21年には具体的アクション計画が282件に上る。22年3月までに想定死者数を約5800人とし、さらなる減少を目指す(高知県危機管理部への取材)。

四国が巨大地震に見舞われれば本州から膨大な数の救援車両が向かうが、本州と四国は瀬戸内海で隔てられているため「道」は3本しかない。

明石海峡大橋を含む神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸大橋を含む瀬戸中央自動車道、瀬戸内しまなみ海道と呼ばれる西瀬戸自動車道という3つの本州四国連絡橋(本四架橋)だ。そこで大型地震でも通行不能とならないための耐震工事が粛々と進んでいた。その1つ、南備讃瀬戸大橋で耐震工事中の現場を訪ね、横河ブリッジ大阪工事本部大阪工事第二部主幹の久米将紀さんに話を聞いた。

横河ブリッジ大阪工事本部大阪工事第二部主幹の久米将紀さん。学生時代はボクシング選手だった(撮影:山根一眞)
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