おかだ・けんじ●1962年生まれ。立教大学法学部卒業、早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。政治学博士。現在専修大学法学部教授。専攻は現代デモクラシー論。『権利としてのデモクラシー』『ええ、政治ですが、それが何か?』など著書多数、多媒体で活発に発言。(撮影:梅谷秀司)
特定秘密保護法成立、解釈改憲、森友・加計学園問題、自衛隊日報隠蔽……。国家よりも個人を重視し、多様性と経済的再分配をよしとする野党・リベラル陣営は連戦連敗だ。国政からPTA活動まで、行動する政治学徒が自戒から著した提言の書。

捨てるべき小異に拘泥、仲間減らすお子様野党

──なぜ必敗なのでしょうか。

与党が圧倒的な議席数を持ってますから。与野党伯仲なら、審議拒否で定足数未達、開会できずという戦術を採れますが、今は委員会開催の与野党交渉すらできない。与党のやりたい放題で、逆に予算委員会100連休です。

なぜリベラルは敗け続けるのか
なぜリベラルは敗け続けるのか(岡田 賢治 著/集英社インターナショナル/1600円+税/248ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──状況を変えるには「大人にならなければいけない」?

「ちゃんと大人の政治をやろうよ」です。リベラル陣営の多くは、正しいことがゴール。例えば、「多様なライフスタイルに寛容になれ」と非寛容に主張する。政治とは、自分の信条の純度を上げることで、ピューリタン化しちゃう。究極は「純度の下がった」メンバーを粛清した連合赤軍です。

──連赤まで行きますか。

論理は同じ。膨大な資金と労働をつぎ込んだ原発の即時撤廃なんて、大人が乗れる話じゃない。ところが、現実的な話をした途端、「脱原発って言っていたのに、原発ムラに取り込まれたな」(苦笑)。多くの人が、会社なんかでは大人として振る舞っているのに、政治ではそれができない。政治的成熟という言葉を聞くと口をぽかんと開けている。かつての自分です。