なかむら・あきら●1957年10月生まれ、85年セコム入社。99年情報化推進室室長などを経てセコムトラストシステムズの取締役、常務取締役を歴任。2012年アット東京社長に就任。
写真:中央センターにて撮影。セキュリティーのため所在地は非公開となっている(撮影:今 祥雄)

誰にも知られず、ひっそりと。しかし、必要な企業にとってみれば、代わるものがほかにない。企業の基幹業務を支える情報システムにおいて大規模データセンターは黒子的な存在。自ら前面に立って事業を展開するわけではないため、多くのビジネスパーソンが、その実態を知らないのではないだろうか。

データセンター事業では、サーバーを動かすための場所を提供する。その最大手である「アット東京」は2000年に東京電力が設立し、12年10月にセコムが50.8%出資する筆頭株主となった。業績は順調に推移しており、18年3月期業績は売り上げが前期比6%増の278億3000万円、純利益が同15%増の34億7300万円である。

アット東京は顧客の安全性を重視するため、これまでほとんどメディアの取材には応じてこなかった。そんな同社の中村晃社長に、日本のインターネットを縁の下で支えるインフラの最前線を聞いた。

──中村社長がメディアの取材を受けるのは珍しいと聞きました。

これまで正直、余裕がなかったのかもしれません。12年の社長就任以来、「システムが止まってしまったら大変。絶対に止めてはならない」ということがつねに頭の中にあり、地震や台風があると心配で仕方がない。黒子的な存在だからメディアに出るのもおかしいと思って躊躇していました。でも、データセンタービジネスの将来性の高さを知っていただくため、自社のやっていることを説明するべきだろう、と思い直して取材をお受けしました。

──アット東京の強みとは?