自動運転の落とし穴、導入費がいくらなら普及? 現在の技術では許容範囲に抑えるのは難しい

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国内の産業において、AI(人工知能)の活用がいちばん進んでいるのは製造業である。AIはすでに多くの製造・販売の工程を改善し、生産・販売活動のコストを下げている。機械設備の点検、ラインの異常検知、障害発生の予想、品質検査や官能検査を中心に、AIの主要技術である機械学習、ディープラーニングでの画像認識が応用されている。少子高齢化が進む中、退職するベテラン技術者の代わりを見つけることが困難な背景も、製造業でのAI活用を後押ししている。

製造業以外にも医療や創薬、環境保護の監視システムなど、あらゆる分野にAIの利用は広がる。中でも筆者が注目しているのは、都市設計への活用である。土地利用の状況や夜の明るさ度合いがわかる衛星データを用いることで、広くかつ詳細な視点で都市が理解できるようになった。深層学習を用いた、今後の土地利用を予測する筆者らの研究では、以前より高い精度で将来の土地利用が予測できている。このAIによる新しい都市予測は、個々の土地利用と設計図を基に、紙の地図などを見ながら、“がやがや”議論していた社会を変えつつある。

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