三菱UFJの新型店には明確な狙いがある(共同通信)

銀行経営で人もコストも多く要するのが店舗だ。みずほフィナンシャルグループ(FG)は5月の中期経営計画で、従来100拠点としていた削減数を130拠点に増やした。三菱UFJ銀行も従来の100店から180店に削減数を積み増した。

それもそのはず。ネットバンキングをはじめとするデジタル化の進展で銀行と顧客の接点が大きく変わっているからだ。三菱UFJの場合、過去10年間で店舗への来店客数は4割も減少した。そして、同社は昨年の株主総会で流した映像で、「20年後、店舗がクラウド化し、基本的な銀行業務はAI(人工知能)が行う」とし、AR(拡張現実)やテレビ電話でサービスを行う未来予想図を示した。

今年1月に東京都目黒区内に開設した次世代店舗「MUFGNEXT」は、その足がかりともいえる拠点だ。税金や公共料金の支払いも可能なATMやテレビ電話窓口、ネットバンキング用のタブレット端末を設置。基本的な取引はセルフサービスで完結する。

店舗内にはコンシェルジュが常駐し、使い方を説明する。「簡単に早くできることを体験してもらいたい」(三菱UFJ銀行チャネル企画部の荻窪大介上席調査役)と言うように、ネットバンキングへの移行促進の役割も担う店舗となっている。2023年度までに同様の店舗を70〜100店まで拡大し、利便性を高めたデジタルサービスに顧客を誘導する。

リアルの接点で差別化