【今週の眼】小峰隆夫 大正大学地域創生学部教授
こみね・たかお●1947年生まれ。東京大学卒。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2017年4月から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

今年1〜3月期のGDP(国内総生産)は、「ゼロまたはマイナス」という大方の予想に反し、前期比年率2.2%増(2次速報、以下同)と比較的高めの成長となった。ただ、これは内需低迷によりGDPの控除項目である輸入が減ったために「計算上」GDPが押し上げられたものだと解説されている。確かに同時期の輸入は17.2%(実質年率、以下同)もの減少だった。

しかし、こうした説明には違和感がある。まず引っかかるのが「計算上」という言葉だ。「計算するとこうなるが、それは見かけ上のことで、実態は異なっている」というニュアンスがある。

一貫しない説明ぶりも気になる。輸入は、1四半期前の2018年10〜12月期には12.7%も増えた。なぜこのときには「輸入が増えたので、計算上GDPが押し下げられているが、実態はもっとよい」という説明はなかったのだろうか。