(TheCorgi / PIXTA)

金融庁は人生100年時代を見据えた資産形成に向けて初の指針を策定した。5月に発表された「高齢社会における資産形成・管理」という報告書案では、「少子高齢化により、今後は公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある」と指摘した。

夫65歳、妻60歳の無職高齢夫婦の場合、年金の収入だけでは月々5万円赤字が発生し、20〜30年生きるには累計で1300万〜2000万円不足するという。

「老後の収入が足りないと思われるのであれば、支出の再点検・削減、保有資産を活用した資産形成・運用といった『自助』の充実を図る必要がある」と記し、税制面で一定の優遇を受けられる「つみたてNISA」や「iDeCo」といった、長期の資産形成を支援する仕組みの活用を求めた。

つみたてNISAは年40万円・最長20年間の積み立て投資における運用益が非課税になるという制度。投資対象は、手数料などが安く、長期・積み立て・分散投資に適した投資信託のみ。直近で163本が提供されている(5月7日現在)。

一方、iDeCoは加入可能年齢が20歳以上60歳未満の年金制度である。掛け金の上限は立場・加入年金により異なり、運用益が非課税扱いになることに加え、掛け金は全額所得控除、受給時も一定の税制優遇が適用される。預貯金や投資信託、保険など幅広い商品を扱う。証券会社や銀行、保険会社などに専用の口座を開けば始められる。