キーノートでのティム・クックCEO(筆者撮影)
アップルが6月3日に行った開発者向け会議「WWDC 2019」。そのポイントを「週刊東洋経済プラス」会員向けに速報する。

 

WWDC 2019において、アップルはiPhone向けの基本ソフト(OS)であるiOSから、iPad向け機能のみを分離し「iPadOS」と名付け、iOSとは別の進化をさせることを発表した。

アップルは「iPadOS」を明らかにした

さらに、2018年から実験的にアップル社内開発のアプリのみで運用してきた、iOS向けに設計されたアプリをmacOS(パソコン「Mac」用のOS)でも動作させることができる機能を、今年9月に正式リリースされるmacOSの新バージョン「macOS Catalina」に導入することも明らかにした。これにより、iOS、iPadOS向けに開発したアプリを、容易にmacOSでも動作させることが可能になる。

iPadが独自の道へ

いうまでもなくiPadはiPhoneから派生して生まれた端末だ。しかし、これまでの進化の過程で、操作性、機能の両面で2つの端末はまったく違うものになってきている。とくにiPadのみが「Apple Pencil」へ対応していることによるユーザーインターフェイスの違いは大きい。

アップルはiPad向けOSを分離することで、iPadをより高い生産性を持つツールとして進化させ、成長が大きく鈍化していたタブレット市場を拡大していこうとしている。昨年末に大幅刷新したiPad Proと組み合わせることで、ますますタブレット端末の適応範囲を拡げていこうとしているわけだ。

iOSからのiPad OSの独立で、アップルの”OS”は5つに増加した。Mac、iPhone、iPad、Apple TV、Apple Watchは、それぞれに異なるサイズ、特徴を持つディスプレイとインターフェイスを備えており、この分離は妥当なものといえるだろう。

プレゼンするクックCEO(筆者撮影)