客の質問を聞き取れず涙、ハリポタ漬けで成長

くげ・はるか●2017年に星野リゾート入社。18年から「OMO5東京大塚」に配属。

「客の疑問を解消できないことが悔しくて」。星野リゾート社員で、同社のホテル「OMO5 東京大塚」に勤める久下晴花氏(24)はかつての苦境をこう振り返る。

2017年に入社した久下氏が最初に配属されたのは、冬場の宿泊客の大半が外国人である北海道の「星野リゾート トマム」。当初はあいさつ程度しか英語を話せず、外国人との会話を要する業務は英語が堪能な同僚に頼っていた。

ある日、周囲に英語が話せる同僚がおらず、初めて久下氏が外国人客に応対することになった。当然、客が流暢な英語で繰り出す質問は聞き取れず、少し理解できても英語で答えられなかった。「客の目の前で泣き出してしまった」という。 

独自の単語帳を更新

その日から久下氏は、外国人客の要望を聞き取り、それに応えられることを目標に掲げた。まずは外国人客への接客の場数を増やし、会話に出た知らない単語は尋ねてメモした。こうして、独自の単語帳が日々更新されていった。

リスニング力と発音は海外映画で勉強。『ハリー・ポッター』の英語版と日本語版を時間差で再生し、せりふの意味や発音を確認した。それを仕事後に毎日続けた。物語の流れを覚えてしまうほど過去に繰り返し鑑賞した作品だっただけに、「より英語に集中することができた」と振り返る。