粟津工場の製造ラインの様子。省エネは生産性向上で20%、エコ建屋で32%、バイオマスなどの再生可能エネルギーで40%を目標として取り組んだ(撮影:山根一眞)
粟津工場長、岡本望さん。同工場は協力企業240社と共生(撮影:山根事務所)

CO2排出の抑制は火急の課題だが、驚くような成果を上げている工場は少ない。そうした中で2014年5月、「購入電力の約90%を削減する」という大胆な目標を掲げて誕生した工場がある。コマツの発祥地である粟津工場(石川県小松市)敷地内に竣工した新組立工場だ。

同工場における省エネの柱とされるバイオマス利用(動物・植物などを由来とする生物資源を燃料とした熱生産発電)は、うまく稼働しているのだろうか。まずは執行役員で粟津工場長の岡本望さんに聞いた。

山根 コマツは業績が好調だそうですね。

岡本 昨年度、粟津工場も建設機械生産で過去最高の台数、金額を記録し、新組立工場の竣工以来で最高の業績でした。東京五輪や新幹線建設工事の需要があり自然災害対応もありました。

山根 増産に次ぐ増産では組み立てラインが不足するのでは?

岡本 いや、粟津工場の大きな特徴は「フレキシブル」な点です。工場にはブルドーザーのようなクローラー(履帯)建機のラインとタイヤのあるホイール建機のラインがあります。しかし、小型のクローラー建機をホイールラインに移すなどの対応が可能な設計にしてあります。徹底した生産の効率化が粟津工場の特徴で、同時に大きな省エネも実現できました。

山根 購入電力の大幅削減目標は実現できましたか。