「やあ、みんな。始まったよ。今日は日本からの放送だ。すばらしい商品を紹介していくよ」

3月上旬、東京・池袋のスタジオで、中国向けのライブコマースが始まった。ライブコマースとは、動画の生放送によるインターネット販売。視聴アプリには購入ボタンがついていて、気になった商品をすぐに注文できる。視聴者が動画を見ながら質問を書き込むとすぐに答えてくれるインタラクティブ性も大きな特長だ。

視聴者からの質問は画面に表示され、バイヤーがすぐに答える

この放送でも、カメラの前で「ソーシャルバイヤー」と呼ばれる中国人の男女が、実際に化粧品やパックを使いながら使用感をリポート。「ベタつかない?」「分量はどれぐらいあるの?」といった質問に手際よく答えていた。実店舗での接客のようなコミュニケーションが印象的だった。

中国では2015年以降、こうしたライブコマースが急速に広がり、多くのネット通販(電子商取引=EC)サイトで採用されている。中には1日で3億3000万元(円換算で約50億円)を売り上げたバイヤーも出現するなど、産業規模は拡大している。

池袋で行われたライブコマースは、中国EC最大手・アリババグループの一部門であるタオバオグローバルと、日本在住のソーシャルバイヤーが加盟する日本バイヤー連盟とが共同で仕掛けたイベントだ。「ブランドトレース」と名付けられたこのイベントは、世界各地に住む有力な中国人バイヤーが現地の商品を紹介する。カナダやフランスなどでも開催された。日本での開催は今回が2回目で、米国や韓国で暮らす有名バイヤー7名が招かれた。