5月8日のソフトバンク決算会見でヤフーの子会社化を発表した宮内社長(左)と川邊社長。親会社に巨額資金を還流させる結果となるが、両社の関係強化が今後の成長戦略に欠かせないことを強調した(撮影:梅谷秀司)

「君たちの気持ちはわかるが、そういう形になると『また孫がおまえたちを財布代わりに使って、親会社の資金繰りに使いたいから仕組んだんじゃないかと言われかねない』と申し上げたが、彼らは『あえて孫さんは批判を受けてくれ』と言うので、話を受けることになった」

ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は5月9日に行った2019年3月期の決算説明会で、通信子会社であるソフトバンクが前日に公表したヤフー子会社化を、こう説明した。

孫社長の言う「君たち」「おまえたち」「彼ら」とはソフトバンクの宮内謙社長とヤフーの川邊健太郎社長のこと。両氏は、ソフトバンクとヤフーが事業上の連携を強化するためには、ソフトバンクGに代わってソフトバンクがヤフーの親会社になったほうがいい、と主張した。

その結果として、莫大な資金がソフトバンクGに流れ込む。

スキームは以下のようなものだ。ソフトバンクがヤフーの第三者割当増資を引き受ける。一方、ヤフーは自己株TOB(公開買い付け)をし、ソフトバンクGが応募。ソフトバンクがヤフーに払い込んだ4564億円にヤフーが700億円を加え、ソフトバンクGに5264億円が入ってくる。