部品をピッキングする双腕ロボットを5Gで無線制御できれば、生産効率が上がる

ロボットの普及やセンサーの活用により、製造業の省人化やIoT導入が進んでいる。5Gはその流れをさらに加速させると期待されている。

5Gの活用に前のめりなのが、ドイツ企業だ。自動車メーカーのアウディは2018年8月から、スウェーデンの通信機器大手・エリクソンと、自社の製造プロセスでの5G活用について提携を結び、実証実験を行っている。

その内容は、車体組み立てにおける接着剤の塗布業務などを行う、産業用ロボットの無線制御だ。現在の産業用ロボットにおける制御通信は、無線ではなく有線で行われている。4GやWi-Fiといった従来の無線技術は有線に比べて通信が不安定なため、生産ラインのトラブルにつながりかねず、敬遠されていた。

「5Gを使えば無線でロボットの動作制御ができるようになる。これまで工場に敷かれてきたケーブルは必要なくなり、製造ラインのレイアウトを柔軟に変更できるようになる可能性がある」(アウディ担当者)

製造ラインの柔軟な変更によりもたらされるのは、生産性の向上だ。アウディは、「一般的な自家用車より車体が大きなSUV(スポーツ用多目的車)やハイブリッド自動車、電気自動車など、20年前と比べて車種が格段に増えている。従来の生産方式で、今以上に効率よく製造するのは簡単ではない」としている。