中国では詐欺の大規模化が深刻な問題に。写真はカンボジアから送還された電話詐欺の容疑者たち(ロイター/アフロ)

昨年夏以来、中国関連の話題でメディアをにぎわせてきたのは、もっぱら米中貿易戦争がらみのニュースだった。

だが、2大国間で制裁関税をかけ合う泥沼の対立劇が演じられてきたその裏側で、反腐敗キャンペーンにも匹敵する激震を社会の隅々にまでもたらしていた事案があった。日本にはあまり伝わっていないが、習近平指導部がひそかに力を注いで取り組んできた“闘争”である。

キーワードは、「掃黒」と「除悪」だ。漢字を解する日本人にはあまり説明の必要はないが、要するに黒社会(ギャング)の撲滅キャンペーンである。意味しているのは、組織犯罪が目に余るレベルに達しているということだろう。