イスラエルのネタニヤフ首相は4月の選挙に勝利し、5期目続投を見据える。同氏は深刻な汚職疑惑にまみれていたが、支持層の間で人気は落ちなかった。トランプ米大統領やロシアのプーチン大統領との緊密な関係がネタニヤフ人気を下支えしている。

ネタニヤフ氏は間違いなく選挙巧者だ。トランプ氏ばりに恐怖と憎悪をあおり、報道の自由をおとしめ、司法をないがしろにする手法には批判も多いが、過激な戦略は確かに功を奏した。おかげで、ネタニヤフ氏率いる右派の「リクード」は予想外に善戦。ガンツ元軍参謀総長をリーダーとする中道政党連合「青と白」との接戦を制し、第一党の座を守り抜いた。

善戦の理由として評論家の多くが注目するのは、ネタニヤフ氏の個人的資質だ。しかし、リクードが今も権勢を失わずにいられる背景には構造要因がある。経済が好調というだけではない。もっと根深い要因が作用しているのだ。