韓国の空港で離着陸するアシアナ航空(白い機体)と大韓航空の機体。韓国の2大航空会社だが、いずれも経営は混乱の渦中にある(dpa/時事通信フォト)

韓国の航空業界が揺れている。この30年間、大韓航空とアシアナ航空が業界のツートップとして君臨してきたが、いずれも経営が混乱に陥っているからだ。

韓国の中堅財閥、錦湖(クモ)アシアナグループは4月15日、グループの中核的企業であるアシアナ航空を売却する、と発表した。傘下の錦湖産業が保有するアシアナ航空株(発行済み株式数の約33%)をすべて売却する。17日の執筆時点で売却先は明らかにされていない。

アシアナ航空はLCC(格安航空会社)との競争激化で業績が大幅に悪化、資金繰りも逼迫していた。さらに3月には前2018年12月期の決算に関して監査法人の指摘で不適切な会計処理が発覚し、同月下旬に創業者一族の2代目で錦湖アシアナグループのトップ、朴三求(パクサムグ)会長が引責辞任に追い込まれた。

業績が急速に悪化する中、多額の負債を抱えるアシアナ航空は年内に1.3兆ウォン(約1300億円)の償還を控えており、資金繰りショートの危機が指摘されてきた。国策銀行である韓国産業銀行など債権団は追加融資をする代わりに、朴会長の辞任と株式の売却を求め、そうした要求を朴会長が受け入れたものとみられる。

一方、ナショナルフラッグキャリアの大韓航空も混乱の渦中にある。親会社・韓進グループの趙亮鎬(チョヤンホ)会長が4月8日、滞在中の米国で急死した。