マネーロンダリング(資金洗浄)疑惑が止まらない。今回、舞台となったのはバルト海に面したエストニア。デンマークのダンスケ銀行が同国を経由し2250億ドル(約25兆円)を不正送金した疑いが浮上している。

しかし、米欧は協調して問題に対処するどころか、批判合戦に明け暮れている。米財務省は少し前にも、「資金洗浄やテロ資金への対策が不十分」として4つの米領地域(米領サモア、グアム、プエルトリコ、米領バージン諸島)をブラックリストに載せた欧州委員会を厳しく非難したばかりだ。

現在のような資金洗浄が姿を現したのは、それほど昔ではない。1980年代後半から世界的に金融規制が緩和されたことで脱税が急増した。しかし、各国政府がこの問題に真剣に取り合うようになったのは2001年9月11日に米国が同時多発テロに見舞われ、資金洗浄とテロ資金との関連があらわになってからである。