ガバナンス問題で大紛糾、沈黙破ったリクシル前社長 重大な決断を迫られる指名委員会

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機関投資家らがトップ2人の解任を要求。そこへ次なる矢が放たれた。

取締役退任を目前にして、再登板を会社側に提案した瀬戸前社長(左、撮影:梅谷秀司)。一部株主から解任を求められている潮田会長(右)

住宅設備大手LIXILグループ(以下、リクシル)のガバナンスをめぐる争いが、前代未聞の事態に発展している。

事の発端は昨年10月末の人事だった。外部から登用した瀬戸欣哉社長兼CEO(最高経営責任者)の辞任が突如発表され、旧トステム創業家である潮田洋一郎氏が会長兼CEO、社外取締役の山梨広一氏がCOO(最高執行責任者、今年4月から社長兼COO)に就いた。

しかし、ガバナンスの透明性に疑念があるとして、3月20日に機関投資家らが潮田氏、山梨氏の解任を求めて臨時株主総会の招集を請求。事態はこれで済まなかった。社長兼CEOは退いたものの、現役の取締役である瀬戸氏が4月5日に会見を開き、自身を含む8人を取締役に選任するように、株主提案を行う計画を公表したのだ。

指名委員会に重責

リクシルは2011年に米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本法人社長だった藤森義明氏を社長に招聘。藤森氏は15年に、中国子会社の不正会計を機に退任し、後任となったのが、工事・工場向けの間接資材のネット通販「MonotaRO」の創業メンバーである瀬戸氏だ。

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