かめやま・けいし●石川県加賀市生まれ。レンタルビデオ店を開業後、1998年にネット事業参入。アダルト動画配信、FX・証券、英会話、太陽光発電などの事業を多角的に展開。2017年に一度社長職を退くも19年2月に復帰。(撮影:今井康一)

アダルト動画配信事業の分社化や若手起業家のスカウトなど、ここ数年のDMM.comは大きな変身を遂げている。創業者である亀山敬司(58)会長兼CEOは今、何を思っているのか。

──2017年に社長職を外れ、大胆な組織改革を行ってきました。どんな背景があるのでしょうか。

30、40代までは自分が将軍のように先頭に立って会社を仕切ってきたが、50歳を過ぎてさすがに限界を感じてきた。経営にAI(人工知能)を取り込むことが必要と言われても、イマイチよくわからない。だったら若い人に任せていくしかない。18年に持ち株会社化したのは、DMM.comをはじめとする各事業会社や買収で外から取り込んだ若い起業家に、経営の判断を委ねていきたいという考えがあるからだ。アダルト事業の分社化もその一環にある。

──アダルト事業の分社化は、株式上場を目指しているのではないかとの臆測を呼びました。

上場についてはまったくするつもりがない。分社化の理由としては、会社が大きくなるにつれ、社会との折り合いをうまくつけないと生き残れないと感じるようになったことも関係している。(市場の寡占支配などが問題になっている)米グーグルや米アマゾンなどのように、今は「この会社が巨大化するとみんな不幸になるのでは?」と思われると、社会にはねつけられる時代になった。

これまでは現場の社員が他社との提携を進める際、先方から「アダルトをやっているDMMと組むのはいかがなものか」と言われて立ち消えになったことがあったと聞く。そういう事態はなるべく減らしていきたい。

バンクの買収には反省点もある