当初の予定にはなかったが、モネ・テクノロジーズの発表会にトヨタの豊田社長(右)が登壇。宮川社長の拡大展開を後押しする(撮影:大澤 誠)

次世代の移動サービス開発で昨年10月に手を組んだトヨタ自動車とソフトバンク。合弁会社のモネ・テクノロジーズが急ピッチで連携を拡大している。

モネは3月28日、ホンダとトヨタ子会社である日野自動車との資本・業務提携を発表した。同日の会見でトヨタの豊田章男社長は「自動車業界が非常にオープンな形で(連携の)第一歩を踏み出せた」と語った。モネはトヨタが開発中の自動運転技術を搭載する電気自動車を活用したさまざまな移動サービスの提供を目指している。具体的には、eコマースと連携した自動配送や移動店舗、公共交通機関と組み合わせたサービスなど、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)と呼ばれる新たな展開が狙いだ。

2019年度からは移動店舗、23年からは自動運転を使ったサービスを計画しており、MaaSの実現には「3つの連携」がカギを握る。その1つが今回の自動車メーカーとの提携拡大だ。

ホンダと日野は今後、モネに約2.5億円を出資し、株式の10%弱を取得。実証実験に参画し、さまざまな車両データも提供する。「データが多ければ多いほど(自動運転サービスの)安全性と効率性が向上する」とモネの宮川潤一社長(ソフトバンク副社長兼CTO)は提携の意義を強調した。また、「複数の自動車メーカーと共創すればモネのプラットフォームはより性能が増す」(宮川社長)として、ほかの自動車メーカーにも参画を呼びかける考えだ。

トヨタとライバル関係にあるホンダは、ソフトバンクとは16年にAI(人工知能)、17年に次世代通信規格「5G」の共同研究で提携しており一定の関係はあった。ただ、「当社のMaaSの中心はあくまでGMのクルーズ。今回は『オールジャパン』というモネの呼びかけに乗った」(ホンダ広報)という。