「この政策で問題は一挙に解決する」との政治的甘言は大半がウソで信用できない。だが医療にはこうしたウルトラC的かつまっとうな政策が珍しく存在する。プライマリーケアの制度化だ。

医療は身近な病気に対応する1次医療、手術を提供する2次医療、さらに高度な手術を行う3次医療と区分され、プライマリーケアは1次医療に該当する。だが、日本の1次医療と大きく異なるのは、その総合性と継続性だ。

プライマリーケアでは、家庭医と呼ばれる専門医が担当する地域の住民と家族を含めて長期的な関係を構築。各人の既往歴や遺伝性、価値観、家庭内の人間関係までを把握して、あらゆる健康上の問題や疾病に対しケアを行う。必要に応じて2次・3次医療へ患者を紹介するほか、介護や福祉組織との連携、家庭や職場の環境改善の提案も行う。いうなれば、国民一人ひとりに心身・社会面でのコンサルタントがつくようなものだ。