アベノミクスが始まった当初から安倍晋三首相は賃上げを強く訴えてきた。賃金が上がらなければデフレ脱却も経済成長も実現しない、という立場だ。

だが、賃上げに向けた安倍氏の取り組みは、ほとんどが失敗に終わっている。賃上げは首相が命じただけで、すんなり実現するようなものではない。それに安倍氏は、男女や正規・非正規の待遇差別を禁じる「同一労働・同一賃金」の実施も先送りにしている。

結果として、日本の実質賃金は第2次安倍政権が発足してからの6年間で4%近く下落し、1997年のピークに比べ14%も低い水準に沈んでいる。

このように失敗だらけの安倍氏の賃上げ政策だが、例外的に効果を上げているものが1つある。最低賃金の引き上げだ。