工場で活躍する産業用ロボット。その受注動向は工作機械とともに景気の先行指標として注目されるが、どちらも足元で減速している

世界景気の悪化を示唆しているのか──。

日本工作機械工業会(日工会)は2019年2月の受注総額が前年同月比29%減の1097億円と、大幅に落ち込んだことを3月20日に発表した。直近2年で最低の水準である。

工作機械は、自動車やスマートフォンなど、さまざまな製品の部品を素材から加工する機械。料理でいえば、具材をさまざまな形状・大きさに切る包丁に等しく、製造業の川上工程に欠かせない。よって、工作機械の需要は企業の設備投資意欲の先行指標とされる。

受注高が落ち込んだ最大の要因は、米中貿易摩擦による中国向けの低迷だ。しかしここにきて、欧米向けまでもが勢いを失いつつあるという、「想定外」の事態が起きている。

空前の活況から一転

近年の工作機械業界は空前の活況を迎えていた。自動車やスマホ、半導体関連など、あらゆる業界から受注が殺到したからだ。