メガバンクや大手生損保などのビジネスの精鋭たちが集まる東京・丸の内。この街の大型書店に足を踏み入れたとき、何度か同じような光景に出くわした。20歳代、いや30、40歳代か。スマートなスーツに身を包んだビジネスマンが「哲学本」を手にしているのだ。

「哲学界のロックスター」と呼ばれるのがマルクス・ガブリエル。「世界は存在しない。だが、一角獣は存在する」。ガブリエルの唱える「新実在論」のエッセンスをインプットしようと考える者たちが増えている。

哲学に羅針盤の役割を求めている

『なぜ世界は存在しないのか』、NHK番組を書籍化した『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』はいずれも販売部数3万部を超すヒットを記録した。ドイツ出身のガブリエルの人気は欧州を中心に世界へ広がる。