米国の金融緩和と中国の成長が、リーマンショック後10年にわたる世界経済の拡張を支えてきた(Getty Images)

2019年の景気は減速で踏みとどまり、後退を避けられるだろうか。積み上がった債務を背景に金融危機の引き金を引いてしまうリスクはないか。

経済がグローバル化し、世界金融危機(リーマンショック)が起きた後、世界経済には、2つの大きな変化があった。1つは中国が第2位の経済大国となり、かつ世界経済の牽引役になったこと。もう1つは世界的に経済が低成長、低インフレに移行したことだ。

中国は今後も牽引役か

こうした変化を背景に、世界景気の帰趨は2つの要因でほぼ決まる形になった。1つは米国のFRB(米連邦準備制度理事会)が決める金利、もう1つは中国の成長の勢いだ。そしてこの2つも相互に影響し、縛り合う関係にある。

17年は低金利下での景気拡張でゴルディロックス(適温)経済が実現したが、18年には金融市場に世界経済変調の兆しが現れた。

まず、FRBの16年末以降の着実な利上げと17年秋からのバランスシートの縮小、すなわち金融緩和終了の効果が出始めた。リーマンショック後、成長期待の高い新興国に低金利のドル資金が集中し、ドル建て債務が積み上がったが、18年にはこの資金を巻き戻す動きが加速。アルゼンチンやトルコの通貨が暴落した。