金融

「シティー・オブ・ロンドン」は世界最大級の金融街として、確固たる地位を築いてきた。それは日本の金融機関にとっても同様だった。

金融機関が欧州でビジネスをする場合、「単一パスポート」と呼ばれる制度が適用される。EUに加盟するどこか1国で免許を取得すれば、全EU加盟国で金融業務を展開できる。このため、英国で免許を取得し、シティーに欧州での中核拠点を置く金融機関が多かった。しかし、英国がEUから離脱すると、英国で取得した免許はEUでの効力を失うため、新たにEU域内のどこかで免許を取得する必要性がある。

シティー凋落の懸念 離脱後に流出加速か

日本の金融機関の対応は早かった。三井住友FGは2017年7月、ドイツに現地法人を設立することを発表。欧州拠点機能をフランクフルトに移転した。オランダで銀行の免許を取得していた三菱UFJFGは、証券業務の拠点も英国からアムステルダムに移転。みずほFGは証券の拠点をロンドンに構えていたが、新たにフランクフルトで免許を取得し、欧州拠点とする。

日本勢と同様に、米国の金融機関も英国から欧州他国への機能移転を進めている。傾向としては、フランクフルトを本拠地とする動きが多い。また、税率が低く、移転も容易なアイルランド・ダブリンの人気も高まっている。