当初は進展が予想されていた第2回米朝首脳会談。結果は不発だった(AFP/アフロ)

2月27~28日、ベトナムの首都ハノイで開催された米朝首脳会談が予想外の不調に終わったことが、安倍晋三首相にどのような影響を与えるのだろうか。

2回に及んだドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の会談の詳細が徐々に明らかになりつつある。

米朝両首脳のテタテ会談(記録係を同席させず通訳のみ)は1回目が約35分、2回目は約40分だった。両首脳を含む拡大会合も2回行われた。約1時間50分の27日会合(夕食会)に同席したのは米側がポンペオ国務長官、マルバニー大統領首席補佐官代行。北朝鮮側は金英哲(キムヨンチョル)労働党副委員長(統一戦線部長)、李容浩(リヨンホ)外相。

28日会合は、予定された昼食会が米側によってドタキャンされ約50分で終わった。同席は米側がポンペオ氏、マルバニー氏、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)。北朝鮮側は前日に続き金英哲氏と李容浩氏の2人。ボルトン氏の向かいが空席だったことから、同氏の出席を予想していなかったと思われる。

では、明らかになったことはいったい何だったのか。①トランプ氏が初日のテタテ会談の冒頭、金正恩氏に日本人拉致問題を提起していた(読売新聞3月5日付朝刊)。②北朝鮮の非核化の具体策と経済制裁の解除をめぐり、初日の夕食会の席でトランプ氏と金正恩氏の間で意見の対立があった(米紙ニューヨーク・タイムズ〈NYT〉電子版2日付)。③トランプ氏は首脳会談に実りがなければ交渉の席を立つようボルトン氏から助言を受けていた(米CNNテレビ1日報道)。④ポンペオ氏が首脳会談前日、トランプ氏にbad deal(譲歩)はno deal(非合意)より始末の悪いことと説得していた(筆者が27日の首脳会談当日夜、外務省高官から得た情報)。⑤金正恩氏の妹、金与正(キムヨジョン)党宣伝扇動部第1副部長が初日の会談終了後に見せた険しい表情は初めてだ(在京の北朝鮮ウォッチャー)。⑥米朝物別れで日本側分析─強硬論、ポンペオ氏主導か(日本経済新聞3月6日付朝刊)──などだ。