きむら・たかゆき●大阪大学工学部卒、1987年トヨタ自動車入社。2003年米国でMBA取得。ファーストリテイリング、インドネシア日産自動車社長などを経て14年から現職。(撮影:梅谷秀司)

安売りによる台数増やめ 高級ブランドへ舵切った

昨年の新車受注台数は22年ぶりに年2万台を超えた。さらに「日本カー・オブ・ザ・イヤー」も輸入車で初めて2年連続で受賞(「XC60」、「XC40」)し、認知度が上がっている。私が社長に就任した2014年に比べて売上台数は3割増えているが、もっと注目していいのは売上高が6割増となっていることだ。

──台数が増えただけでなく、単価を上げたということでしょうか。

そうだ。かつてはコンパクトカー「V40」を中心に売りやすい車を安く売っていた。V40の価格は200万円台半ばで、(大衆車の象徴である)独フォルクスワーゲンの「ゴルフ」よりも安かった。とんでもないと思った。

実際はボルボの客層はよく、購買余力が高い。平均顧客年齢は50歳代前半で、平均年収は1300万円超。ジャーマン3と呼ばれるメルセデス・ベンツ、BMW、アウディと変わらない水準だ。それなのに工夫をせず、むしろ安売りという逆の方向に舵を切っていたため、ボルボだけ平均単価が350万円と低かった。現在は500万円を超え、ドイツのプレミアムブランドとも遜色がなくなった。

──具体的に日本での戦略をどう変更しましたか。