マーケティングの世界で長い間信じられてきた理論が、統計的なアプローチで知られる「アレンバーグ・バス研究所」の新理論によって批判されている。

例えば、これまでマーケティングの基本と考えられてきた「差別化」という考え方を否定する。

市場が成熟すると商品は「どれも同じ」になる。そこで、ほかにはない「違い」を強化し、独自のブランドイメージをつくり、それに反応するコアなファンを生み出す。コアなファンが増え、繰り返し利用されることで、ブランドは成長する。伝統的なマーケティング理論はそう教えてきた。

しかし消費者は本当にそうした「違い」に注目しているのだろうか。車でいえばメルセデス・ベンツとBMWを、まったく違うブランドと見ているのだろうか。伝統的な理論のマーケティング担当者から見れば、この2つはまるで違うブランドである。メルセデスは威厳があり伝統的、BMWはスポーティーで現代的、顧客も異なる。