南相馬の大内安男さんは、もち麦の栽培に力を入れる。「復興関連の補助金があるうちに軌道に乗せたい」

「国や県の支援はあと3年でおおかた終わりだろう。それまでに農業再生の道筋をつけられなければ、その先は厳しい」。福島県南相馬市小高区の農家、大内安男さん(66)が、目の前に広がる麦畑を見てつぶやいた。

大内さんが暮らす川房集落は、東京電力の福島第一原子力発電所から北西約14キロメートルの山あいにある自然豊かな集落だ。しかし、2011年3月、東日本大震災で起きた福島原発事故は、集落の人々の暮らしに甚大な影響を及ぼした。