政治に口出しする女はお嫌いですか?  スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁(工藤 庸子  著/勁草書房/2400円+税/216ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

【著者プロフィル】くどう・ようこ/フランス文学者。東京大学名誉教授。『恋愛小説のレトリック──『ボヴァリー夫人』を読む』『ヨーロッパ文明批判序説──植民地・共和国・オリエンタリズム』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』など著書多数。

性差別や憲法改正などについて積極的に発言している女性の議員や弁護士に対して、注文した覚えのない代引き商品が送りつけられるという嫌がらせが相次いでいる。

彼女たちは記者会見を開き、「女性の声を封じようという意図を感じる。嫌がらせには屈しない」と声を上げた。

こうしたことをする卑劣な人物は、どうやら政治に口を出す女性が嫌いらしい。残念ながら似たような考えの者が少なくないことは、酒場で聞こえてくる男たちの会話に耳を傾けているだけでわかる。

だが、ミソジニー(女性嫌悪)は、ある時から男社会に広まった価値観に過ぎない。