GMのバーラCEOの工場閉鎖決定に、雇用拡大を重視するトランプ大統領は激怒。ただ、米政府とGMの密接な関係は変わらない(ロイター/アフロ)

11月の第4木曜日はサンクスギビング(感謝祭)と呼ばれる重要な米国の祝日である。収穫への感謝とともに七面鳥の丸焼きを食し、親族一同で1年の安泰を祝う。リストラが一般的な米国社会では、必要な首切りの通達は感謝祭の前までに終わらせたうえで、社員にこの祝日を過ごさせるという習慣がある。

だが昨年、米GMは、好況期の大リストラをこの祝日直後の11月26日に発表した。北米の3つの組立工場(加オンタリオ、米オハイオとミシガン)の閉鎖を決定。その規模は北米生産実績の10%に相当する。2つのエンジン工場(米メリーランドとミシガン)の閉鎖も決めた。これは自動車の電動化推進において避けて通れない関門である、エンジン生産基盤の大幅削減を決意したと映る。さらにグループ人員の10%に相当する最大1.8万人の削減も実施する。工場人員7000人、ホワイトカラーの15%に相当する8000人に加え管理職は25%もの削減となる。

「会社と経済が力強い今のうちに行動するのが適切だ」とメアリー・バーラCEO(最高経営責任者)は理解を求めたが、トランプ米大統領は大激怒して撤回するよう圧力をかけると発言した。表面上は、GMが企業利益を優先し、ラストベルトの雇用拡大を目指す現政権に反旗を翻したように映る。

トランプが激怒した大リストラの真意