埼玉県の県庁所在地であるさいたま市は、2001年5月に浦和市、大宮市、与野市が合併してでき、05年に岩槻市を編入した、人口129万人の政令指定都市である。このさいたま市の中心はどこかと問われれば、埼玉県民やさいたま市民でも意見が分かれるだろう。実際に県庁が所在し、文教都市としての名が高い浦和区を挙げる人も多いだろうが、交通の要衝であり、商業施設が集積する大宮区こそが、まさにさいたま市の中心といってよい街である。

「大宮」という名の由来はこのエリアにある武蔵一宮氷川神社にある。この神社は第5代孝昭天皇の御代(紀元前473年)に建立されたと伝えられ、2400年以上の歴史を持つ。氷川神社は大宮区を中心に埼玉県、東京都、神奈川県などに280以上あるといわれ、関東の人間にはなじみ深い神社の1つだ。この氷川神社を「大きなお宮」と崇めたことが、「大宮」の名の由来といわれる。

大宮駅東口を出て旧中山道を渡り、5分ほど歩くと氷川神社の参道入り口に着く。ここから北に向かって鬱蒼としたケヤキ並木が約2キロメートル続く。大宮に商都のイメージを抱いて訪れると、この静寂な環境に驚かされる。1985年から95年にかけて整備された比較的新しい参道であり、沿道は市民の憩いの場となっている。