【今週の眼】小峰隆夫 大正大学地域創生学部教授
こみね・たかお●1947年生まれ。東京大学卒。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2017年4月から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

先日逝去した堺屋太一さんは民間人大臣として、1998年7月から2000年12月まで経済企画庁長官を務めた。私はその前半で物価局長、後半で調査局長としてお仕えした。堺屋さんは経済統計にも強い関心があり、その整備・充実に功績があった。

その1つが景気ウォッチャー調査だ。これは、タクシーの運転手、ホテルのフロントマンなど、経済の第一線で仕事をしている人に景気の現状と展望を評価してもらうというユニークなものである。もう1つは、総務省が行う家計消費状況調査で、家計調査ほど詳細ではないが、消費の基調をつかむために行われているものだ。いずれも堺屋長官のときに検討が進んで現実化し、今日に至っている。

両統計調査とも民間有識者を委員とする検討会での議論を踏まえ誕生したが、この検討会で積極的に統計改革の必要性を説き議論をリードしてくれたのが、日本銀行職員の立場で参加してくれた、村山昇作さんや早川英男さんだった。