「複雑さ」ゆえの転落か。GEには東芝と同様、会計操作疑惑もくすぶる(ロイター/ アフロ)

20世紀末には株式時価総額が5000億ドルを超え、世界トップに君臨していたGE。ウェルチ元CEO(最高経営責任者)の強力なリーダーシップとM&A(合併・買収)戦略により、産業機器や金融を中心とした巨大コングロマリット(複合企業)として成長を続けた。リーダー育成術や業務改善活動を含め、日本企業のお手本でもあった。

そのGEが近年、極度の業績悪化に苦しみ、解体的出直しを迫られている。リーマン危機時にも資金調達難で危うかったが、今回の苦境はより構造的だ。

最終損益は2015年、17年と赤字に陥り、18年は赤字幅が228億ドルへ膨張した。再生可能エネルギーのコスト競争力が高まる中、主力のガス・石炭火力発電タービンの需要が減り、15年に買収した仏アルストムの電力事業ののれん代を減損した影響が大きい。介護保険など金融事業の負の遺産も足を引っ張っている。

18年末の株主資本は310億ドルで、4年で4分の1に激減。株主資本比率は10%まで低下した。株価は昨年12月までの2年で5分の1に暴落し、時価総額は一時600億ドルを割り込んだ。昨年6月にはダウ平均株価の構成銘柄から外され、10月には信用格付けがトリプルB格まで落とされた。

負債圧縮のため、事業売却の加速が不可避となった。リーマン危機後に金融事業(GEキャピタル)を縮小し、メディアや家電、祖業の電球事業を売却したが、17年8月にイメルト氏からCEOを継いだフラナリー氏は石油、鉄道事業の売却に加え、利益柱の1つである医療機器事業も分社化し一部売却する方針を発表した。事業を火力・原子力の電力機器、風力など再エネ機器、航空機エンジンの3つに絞り込む計画である。