(イラスト:ソリマチアキラ)

今では「名人の技」という言葉が、ゴルフでは死語になってしまっている。スイングのセオリーにしても、メカニカルな分析やフィジカル面などが注目されていて、どこか先達の「名人の技」という部分が消えてしまっているような気がする。

1月下旬に日本プロゴルフ殿堂入りをしたプロゴルファーは、4名いる。佐藤精一、中嶋常幸、森口祐子、そして小林法子だ。その一人、佐藤精一さんと一緒にプレーして取材をするという企画があった。そのときの言葉が今でも脳裏に刻まれている。

「初めから曲がるんだから、曲げようと思って打ってごらん。曲がるボールを練習してごらん」

という言葉は、古くから我孫子出身のプロたちに受け継がれていた。今では、真っすぐなボールを求める傾向が強い。でも、実は、曲げるボールを覚えると、真っすぐなボールも打てるというのが、名人たちの言葉である。