週刊東洋経済 2019年2/23号
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2014年の第2次安倍改造内閣発足と同時に打ち出された地方創生。人口減少や地域経済縮小、東京一極集中を解決するために進めてきた第1期総合戦略が、19年度で最終年度を迎える。
だがその成果は芳しくない。労働力の中核となる生産年齢人口(15〜64歳、外国人は除く)の増減を15年と18年で比較すると、1700超ある市区町村の中で、増加したのはわずか109。地方の人口減少に歯止めはかからず、都市部への集中が続く。地方創生がうまくいかない理由と「地方反撃」の処方箋を、地域再生に詳しい木下斉氏が解説する。

 

地方創生が失敗している理由は人口減少問題を地方創生政策で何とかしようとしたところにある。地方創生政策が人口論を基礎とした背景には、14年に増田寛也・元総務相らが発表したリポートの存在が大きい。少子化や人口流出によって、地方自治体の約半数に当たる896自治体が40年までに消滅する可能性があると指摘し、大きな議論を呼んだ。

東京への一極集中はさらに加速する

これによって、今後人口が大きく減少すると予想される地域においても、横ばいを維持する、あるいは増加させるという目標を設定せざるをえなくなった。その結果、実行される政策は的を射ないものばかりになった。その後も大都市圏に住む高齢者を地方に移住させる“日本版CCRC構想”など、地方へ人口移動させる政策が議論されてきたが、成果はあまり出ていない。

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、東京都以外は生産年齢人口の減少が続く。これからの政策に必要とされるのは、少ない人口でも成長可能な機会を見つけること、つまり「脱・人口論」の地方創生だ。そのために実行すべき処方箋は4つある。