新防衛大綱の持続性について、米国からは疑問の声が上がっている(撮影:大澤 誠)

トランプ米大統領は矛盾の塊だ。そうでなければ、ニューヨークの不動産王が「庶民の味方」を標榜できるはずがない。だが同氏の矛盾はここに来て日本の安全保障にも影響を及ぼしつつある。日本は今まさに新たな防衛大綱と整備計画を実行に移そうとしているところだ。筆者は日米の防衛協力がより緊密かつ効果的なものになると期待するが、同時に多くの課題も浮かび上がっている。

前向きな動きとしては、日本の防衛大綱が米国の政策担当者に高く評価されている点だ。陸上、海上、航空と分かれる自衛隊の一体運用への推進のほか、自衛隊と米軍の相互運用性の改善、宇宙やサイバー空間といった新たな分野への投資などが挙げられる。

さらに日本政府は日米防衛協力をさらに緊密なものとしたい考えだ。これは宇宙、サイバー空間を含む、ほぼ全活動が対象となる。日米の協力が一段と密になれば、東アジアの安定維持に役立とう。しかし、日米の協力強化は口で言うほど簡単ではない。