イバイ・アメストイ氏は41歳。スペインのバスク地方出身で、世界各国のゲーム、アニメ、マンガをローカライズ(現地化)する会社の社長さんだ。社名はアクティブゲーミングメディア(AGM)。本社を大阪市西区の靭(うつぼ)公園近くに置き、従業員は120人。そのうち7割が外国人というユニークな会社だ。

このイバイ氏が一躍、時の人となったきっかけは、去る11月にパリで行われた大阪万博誘致のためのスピーチである。パナソニックの小川理子執行役員、日本貿易振興機構(JETRO)の中村富安参与の後に登壇、外国人から見た大阪の「人情」を熱く語って誘致成功の立役者の一人となった。

イバイ氏が日本を好きになったきっかけは、アニメ『キャプテン翼』やテレビ番組『風雲!たけし城』だ

【会社概要とトップの横顔】 

アクティブゲーミングメディア > 

日本初のゲーム、アニメ、マンガなどのローカライズ専門会社。大阪を拠点に世界各国のコンテンツをローカライズするサービスを提供。

イバイ・アメストイ社長> 

スペイン生まれながら、日本のアニメ・マンガへの愛にあふれる。「手塚治虫は日本のシェイクスピア」と流暢な日本語で語る口調は熱を帯びる。

3年ほど前、イバイ氏を取材したことがあり、その流暢な日本語に驚いた。お礼のメールも日本人以上に日本人らしい丁寧な文面で、「しゃべるだけでなく書くのも堪能なんだ」と感心した覚えがある。そのときの縁でパリからの帰国後に取材を申し込んだら、超多忙の中、時間を割いてくれた。

「誘致プレゼンのお話があったのは、4カ月ほど前でしょうか。経済産業省の担当者から、英語が話せるか、そしてプレゼンの当日パリに行けるか、と聞かれました」

最終的に登壇者と決まり、内閣官房参与で外交スピーチライターを務める谷口智彦氏とスピーチ原稿を練り上げたのは、開催の2週間ほど前。他の2人の登壇者と東京で会ったのも、総会の1週間前が初めてだった。