筆者の堺屋氏は2月8日 午後8時19分、多臓器不全のため東京都内の病院で死去しました。享年83。本連載「堺屋太一の人類発明史」は50回の全体構想を練った上でスタートをしたものですが、未完のまま終わりました。堺屋氏が最後に手がけた壮大なスケールの本連載を幅広い皆さまに読んでいただけるよう、無料開放させていただきます。謹んで堺屋氏のご冥福をお祈りします。(編集部)

 

地上の動物には、同種のものが集って群を成して生息する種族と、荒野やジャングルに身を潜めて生き、性交のときにのみ仲間と交わる孤独な生活を好む種族とがいる。虎やヒョウは孤独型だが、大部分の動物は群を成して生息する。

では、人類の遠い祖先はどんな体制で生息していたのだろうか。

考古学の類推によると、人類の遠い祖先は数人から数十人の小集団に分かれて住み、それが連なって大集団をつくっていたらしい。

その段階ですでに「政治」が存在した。小は家族単位の小集団から、大はそれを連ねた数百人の大集団に至るまで、それぞれに首長(ボス)を選び、その中の1人が大きな群の首長となった。