世界銀行のジム・ヨン・キム総裁が突然退任することになったが、これは創設75周年を迎える世界銀行の方向性が正しいのか、政策がどこまで有効だったのかを見つめ直すチャンスだ。世界銀行も他の国際機関と同じく、近年はそのエリート主義が批判されている。グローバル化を推し進める昔ながらの手法では、恩恵を広く行き渡らせることができなくなっているからだ。

こうした批判を受けて、昨年10月の20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)では国際金融枠組みの改革案が示された。

国際開発金融機関の使命は、途上国が直面する大規模かつ切迫した問題の解決を支援することにある。例えば、未曽有の速度で進む都市化に対処するには、世界のインフラを今後15年で倍増する必要がある。アフリカの人口爆発にも対応しなければならない。途上国が脱炭素社会に移行し、持続可能な経済成長が実現できるよう基盤づくりを進める必要もある。対応に失敗すれば、難民や失業が増加し、世界はもっと不満と怒りに満ちた場所になってしまうだろう。