ささき・とおる●2015年6月から現職。03年4月からJPモルガン・チェース銀行でFXストラテジストとして金融市場を調査・分析。その前は日本銀行に勤務、調査統計局などを経て、国際局(当時)為替課で為替市場介入を担当、ニューヨークで米国金融市場分析も担当した。(撮影:今 祥雄)

円は昨年12月半ばから上昇を始め、今年1月3日に対ドルで1ドル=104円台前半まで急激に上昇した。12月17日の113円台半ばから2週間強で8%程度急上昇したことになる。もっとも、その後円は反落しており、上昇分の半値まで下がった。

本邦投資家の対外証券投資データを見ると、こうした年末年始の激しい円相場の動きの一部に日本の投資家による外国株・外国債券の取引が影響していた可能性がうかがえる。

日本の12月の証券投資データを見ると、投資信託委託会社等が9576億円も海外の「株式・投資ファンド持ち分」を売り越していた。投資家の内訳がわからない週間ベースのデータからこれだけ多額の売り越しが判別できなかったのは、他方で銀行等(銀行勘定)と生命保険会社が合計5533億円も買い越していたからだ。