ECB総裁(左)は試練が続く。一方、仏独首脳(右)には失脚の懸念がくすぶる(新華社 / アフロ、©European Union)

2019年の欧州で最大の注目点はECB(欧州中央銀行)の政策運営だ。昨年、ECBは大きな節目を迎えた。12月の政策理事会で拡大資産購入プログラムの打ち切りが決定され、4年間続いてきた量的緩和(QE)が幕を閉じたからだ。

15年から始まったQEによって、ECBのバランスシート(BS)は2倍超の約4.6兆ユーロに膨らんだ。ただし、これまで購入していた有価証券の再投資は継続する。BSの資産規模は維持され、金融緩和路線が続くことに変わりはない。ECBのドラギ総裁もQEの打ち切りについて、「終了というには混同がある」と市場にクギを刺している。

19年の利上げは絶望的 立ちはだかる3つの壁

経済や金融の情勢が良好だったFRB(米連邦準備制度理事会)ですら、QEの終了からBSの縮小(再投資の停止)に移行するまで3年かかった。ユーロ圏は険しい環境にあり、ECBがBS縮小の域に達するのは当分先だろう。

直近のECBの声明文では、現行の政策金利(マイナス金利)の据え置きを「少なくとも19年の夏期まで」としており、これが「19年9月に利上げ再開」という市場の予想形成につながっている。